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こういうところから、昭和12年(1937)、愛知県の農業試験場で『菊水』と命名された酒米が誕生しました。(「水」は、酒が水と関係が深いからです。)
この米は、古くから名酒米として知られる「雄町」を片親に昭和5年(1930)人工交配し、その後毎年いい苗を選抜して育て上げた品種で、背丈が高いために倒れやすい欠点のある「雄町」を20センチも短くした、品質は「雄町」に勝るとも劣らぬ理想的な酒米でした。
このニュースはたちまち全国の農業関係者に伝わりましたが、この米にいちはやく強い関心を持ったのが新潟県の農業試験場でした。
さっそくこの酒米『菊水』を母親として人工交配を行い、現在代表的な酒米のひとつとして広く使われている「五百万石」が生まれました。
ところが、当の酒米『菊水』は、ある害虫に弱いところから、この米を母に人工交配した新品種「白菊」と交代させられ、昭和20年(1945)にはすっかりその姿を消してしまいました。 |