日本酒用語説明

お酒に関する素朴な疑問を解決 日本酒用語説明

日本酒度

清酒の甘辛の目安となる指標。酒中に含まれる糖分やアミノ酸などの成分とアルコール分を、水との比重で表したもの。清酒の甘味は糖分に由来し、含糖量が多くなれば比重が大きくなり、日本酒度はマイナスになる。一方、アルコールの濃度が高いほど比重が軽くなるため、日本酒度はプラスになる。(甘口なら日本酒度はマイナス、辛口なら日本酒度はプラス)

アミノ酸度

清酒中に含まれるグルタミン酸などのアミノ酸量で、味のきれいさ、熟しやすさに影響する要素。甘味、旨味、酸味、苦味などを呈し、清酒の味を構成する重要な要素となる。アミノ酸度が高いとコクのある味わいになり、低いと淡麗な味わいになる。また、アミノ酸が多いと熟成しやすい酒となる。

酒造好適米

酒米(さかまい)とも呼ばれる。一般食用米に比べてタンパク質、脂肪が少なく、吸水性が高い、糖化されやすい性質であることが特徴。「山田錦」、「五百万石」、「雄町」などが代表的な酒造好適米。新潟県では「五百万石」が代表的で、その母親に「菊水」という名の酒米がある。

麹(こうじ)

米や麦に麹菌(こうじきん)を繁殖させたもの。麹菌がつくりだす酵素により、米の中に含まれるデンプンがブドウ糖に分解される。発酵食品の製造に用いられる麹にはいくつか種類があり 、清酒に用いられるのは黄麹(きこうじ)とよばれる種類のもの。黄麹は醤油、味噌の発酵でも用いられる。お酒では、焼酎には白麹、泡盛には黒麹というタイプの麹が用いられる。

酸度

清酒の酸味、旨味の目安となる指標。コハク酸、リンゴ酸、乳酸などの有機酸の濃度によって決まる。揮発性の有機酸は香りの構成要素にもなり、清酒の味を決める重要な成分である。酸度が高いと辛口に感じ、酸度が低いと甘口に感じる。

精米歩合

精米の程度を数値化したもの。糠(ぬか)として削り取る割合が大きいほど精米歩合は低い。
精米歩合は次の式によって求められる。
精米歩合(%)=白米重量(kg)/玄米重量(kg)×100
精米歩合60%とは、米の外側40%を磨き、残った60%の中心部分を仕込みに用いるということ。
酒造用として適した性質をもつ米。外見は大粒で、心白という米の中央にある白色透明部分が大きいものが適している。

醸造アルコール

米、サツマイモ、トウモロコシなどのデンプン質やサトウキビなどの含糖物質を原料として発酵させ、蒸留を重ねてつくられた無味・無臭の高濃度アルコール。醸造アルコールを加えることで、華やかな香りを引き出したり、すっきりとした飲みくちのお酒になる。

生酒・生貯蔵酒

日本酒の製造工程では貯蔵される前と、貯蔵後(ビン詰めの直前)に、通常2回“火入れ”という加熱処理が行われる。 『ふなぐち菊水一番しぼり』などの生酒は、この加熱処理を一切行わず、しぼりたてをそのまま容器に詰めた酒で、しぼりたての新鮮な風味が味わえ、冷やして飲むのに適している。
生貯蔵酒とは火入れをしない生のまま貯蔵し、ビン詰めの直前に火入れを行う酒。しぼりたてをそのまま貯蔵するので、フレッシュな風味を保つことができる。